CD-R直接印刷用プリンター改造レポート (BJC-400J)

ゆきの研究室 1997.9.10からのアクセス数: PNG counter


まえがき

 わたしも CD-Rの書けるドライブを持っています。ひんぱんに使うというわけでもありませんが、アナログレコードを CDに落としたりデータをバックアップしたりなどしています。その際、焼いたCDにはマーカーペンでどんなデータが入ってるか書いたり、お気に入りのレコードの時は CD-R専用ラベル紙にプリンターで印刷したものを貼ったりしていました。ラベル紙は普通のプリンターできれいに印刷できますが、やはりはがれるのが不安です。また、バランス良く貼らないと回転ムラが起きて読み取れなくなったりするかもしれません。(CD-R専用ラベル貼りキットを使ってはいるのですが…。)

 そんなある時、偶然「改造CD-Rラベルプリンタ」なるページを見つけました。このページを読んでいたく感動し、いつか自分も改造してやろうと心に誓ったのでした。(既に目的と手段が入れ替わっている。)そして、Yahoo!オークションBJC-400Jが安く売りに出ていたのでそれをセリ落とし、改造することにしました。

 とゆーわけで、はっきり言ってここはその成果を自慢するページです。ひょっとしたら同じようなことをする人の参考になるかもしれませんが、手とり足とりの解説はしません。当然ながら、改造は自己責任で行ってください。

 (2001.11.15追記)
 こちらのページに BJC-420Jの詳細な改造法が写真で詳しく載っています。内部構造が BJC-400Jとほぼ同じようですので参考になると思います。

外観

改造済みのプリンター

 これが改造完了後の外観です。前にあるのは印刷時に使用する自作トレイ(後述)です。「改造CD-Rラベルプリンタ」では BJC-210Jを使用していますが、わたしは BJC-400Jを使用しました。これは、

という理由からです。入手してみたら、推測はあたってました。従って、改造手順は「改造CD-Rラベルプリンタ」とほぼ同じです。

背面

プリンターの背面 取り外したシートフィーダ

 これが背面です。シートフィーダを取り去った後は埃よけのカバーをつけてあります。右側の写真は取り外したシートフィーダです。

内部

埃避けカバーを開けたところ

 埃よけのカバーを開けるとこうなってます。背面ケースを大きく切り取っています。「改造CD-Rラベルプリンタ」ではシートフィーダを利用してペーパーガイドに流用してましたが、なんとなく壊すに忍びなかった(改造がうまくいかなかった時は、背面の穴以外は元に戻せるようにしたかった)ので、アクリサンデーの FOREXで簡単なものを製作しました。

自作シートガイドを外した内部

このペーパーガイドを取り去るとこのようになってます。電源ユニットのベースプレート(鉄板)がじゃまだったので折り曲げたり一部切り取ったりしています。わたしの場合はこうしないと水平経路が確保できませんでした。ところで、写真では埃よけカバーがガムテープで固定されてますが、現在はプラスチック製の蝶番を使っています。

ペーパーガイド(紙案内板)

自作シートガイド 自作シートガイドの裏面 シートサポーターのスライド機構

 これが自作したペーパーガイドです。いろいろ試行錯誤した結果、こうなりました。左右のサポーターはスライドできるように細工してあります。

CDトレイ

CDトレイ

 印刷時、CDを載せるトレイです。外側は 1mm厚の FOREXを使っています。CDを載せる部分には最初、エレコムの CD-ROMキャリングケース WCD-011R(AXIAのマジキャリ: http://www.axia.co.jp/products/newpro001.html と同じ物だと思われる)を切って使いました。確かに CDに貼り着いて良好だったのですが、厚みがでてしまい、どう調整してもプリンターのヘッドと CDがぶつかってしまいました。とにかく薄いシートをと探した所、ごみ箱に CD-Rを包装しているシートがあったので試しにそれを使ってみました。するとぶつからなくなったではありませんか! そのまま使用することにしました。

 ちなみに、写真ではわかりにくいですが、トレイ中央に円形に切ったキャリングケースのシリコンラバーが貼ってあります。この部分で CDを固定します。CDの中央は回りより凹んでおり、厚みに余裕があるからです。

印刷・コーティング

ただいま印刷中!

 印刷中の写真です。印刷は前のカバーを開けて行います。こうするとスプロケットローラー(ギザギザのローラー)を外す必要がありません。手前に BJカートリッジケースが置いてありますが、これは印刷の後半、CDトレイが前に垂れ下がるのをおさえ、CDの後ろが浮き上がるのを防ぐ為です。なんか小細工しようかとも思いましたが、ちょうどよかったのでこれで済ませることにしました。

 コーティングは、最初、ガーデニング用の水性ニスを試しましたが、スプレーの「粒子」が荒くてダマになりやすく、薄く塗れないのでよろしくないです。屋外で板などを保護する為のものだから使う方が間違ってますね。(^_^;

 近所のコメリで「アサヒペン・クリエイティブカラースプレー100ML クリヤ」を買ってきました。これをさっと薄く塗ると良い感じです。乾燥も早く、手で触った程度なら問題無いようです。ただ、完全な防水性を望むなら厚く塗る必要がありそうです。ところでこれ、臭いがきついですね。屋内で塗るとえらいことになります。

 塗る時は新聞紙などで壁ぎわを覆い、そこに CDを立てかけて塗ります。その際、なにもせずにそのまま塗ると CDの記録面に塗料が回り込んで雲ってしまいます。読み取りエラーを起こすかもしれませんので、台所のラップなどを貼り付けてから塗装するとよいでしょう。わたしは前述のキャリングケースのシリコンラバーに貼り付けて塗装しました。

完成!

印刷完了

 印刷完了した CDです。ここまでくるのに何枚無駄にしたことか…。多少印刷位置がずれているのはご愛敬。どうしても前後左右に 1mm程度のずれは起きてくると思いますので、多少ずれても気にならないデザインにした方がいいと思います。




最後に

 はっきり言って、かなりの試行錯誤と調整が必要になりますから、改造自体を楽しむ人でなければ素直に BJ-F850などとPC KIDS改造キットを買った方がいいと思います。


参考にしたページ

 順不同。先人の皆様の努力無くしては完成できませんでした。どうもありがとうございました。


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