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オートスキャンで周波数をプリセットして簡単選局

チャンネル選択型 FMラジオ


概要

チャンネル型 FMラジオと基板

 地元のコミュニティFM FMながおかの栃尾・山古志中継局が開局したので記念に NS953Mを使ってまた FMラジオを作ってみました。長岡地域では (1)FM NIIGATA, (2)FM PORT, (3)FM ながおか, (4)NHK FM の4局が入りますのでそれらをボタンで簡単に切り替えて聴けるようにしました。4つのボタンに各周波数をプリセットすることで、あたかもテレビのチャンネルを切り替えるような感覚で操作することができます。

 ついでに周波数のプリセットはテレビの自動設定と同じようにオートスキャンで自動設定できるようにしてみました。ただし、ラジオの場合はノイズを拾ってそれを設定してしまうこともありますので、それを削除することもできるようになっています。このあたりの操作は少々ややこしくなりますが、一度設定が済めばあとは特にいじる必要は無いので。

 今回のラジオは家やその近所などで仕事や何かしながら聞くことを前提としています。その為、極端な小型化はせず、ちょっと大きめなスピーカーを使っています。

ラジオの操作部

 操作部分のクローズアップです。黒いツマミは音量調整用ボリュームです。その隣は電源の ON/OFFボタンとイヤホンジャックです。

ラジオ背面

 背面です。タカチのチルトスタンドがついていて、本体を斜めに立てかけた状態にできます。なお、タカチの TI-70Sは少々足が長すぎたので先端を切ってあります。

 ケースもタカチのプラスチックケース HA1593-YGを使っています。このシリーズはカナダのメーカーの OEMみたいです。電池ボックスの蓋の勘合がいまいちしっくりきていないですね。まあ、使用上は問題ありませんけど。

ラジオ内部

 内部です。基板と比べるとケースが大きいので適当に作ってたらスピーカーとぶつかって基板が入らなくなってしまったので基板はテープで固定していたりします。(^^;

 単三電池2本で動作します。ニッケル水素電池を使いたかったので、基板上の三端子レギュレータは実装せず、代わりに DC-DCコンバータを載せてあります。

 →基板回路図
 →機器内回路図
 →ファームウェア

 

オートスキャン

 4つのボタンに周波数を設定します。以前作ったクーガ2200型ラジオと同様に AVR内蔵 EEPROMに周波数を書いてもいいのですが、応用が効くようにオートスキャンで設定できるようにしてみました。

 なお、ある程度強い局しか設定されませんので、オートスキャンを行う場合は窓際やベランダ、可能ならば屋上、近所の丘の上など、電波の受信状態が良い場所で行ってください。

 設定モードはボタン2と4を押しながら POWERボタンを押して電源を入れます。電源が入ってもボタンはそのまま押し続けます。

 1のLEDが点滅したら全てのボタンから指を放します。その後、10秒以内に再び POWERボタンを押します。今度は押したらすぐに放してください。

 周波数スキャンが始まります。スキャン中は LEDが点滅します。

 有効な電波が見つかるとその周波数がボタンに設定されます。1のボタンが設定されたら次に2のボタンに対して周波数スキャンを続けます。

 こうして4つのボタン全てに周波数が設定されるか、あるいは 76〜108MHzでスキャンが終わると通常の放送受信状態になります。

ノイズあるいは不要な局が設定された場合

 オートスキャンでは 76.0MHzから順番に調べて電波が見つかったらそれをボタンに設定していきます。受信したい放送局だけ入感すれば問題ないのですが、ノイズを拾ったり、不要な局もあったりするかもしれません。その場合は一度上記のオートスキャンを実行した後、不要なボタンの情報を削除します。

1FM NIIGATA
2ノイズ←削除する
3FM PORT↑一つづつ上に移動
4FM ながおか

(NHK FM)

 手順はオートスキャンと同様なのですが、2と4のボタンを押しながら電源を入れて LED1が点滅して全部のボタンを放した後、10秒以内に削除したいボタンを押してください。上記の例の場合は2のボタンを押すことになります。

 2のボタンが押されたら、この場合は3、4のボタンの周波数がそれぞれ2、3のボタンに設定されます。4のLEDが点滅して周波数スキャンを開始します。電波が見つかればその周波数がボタン4に設定されます。


小型版

小型版  ちょっと小型版を作ってみました。ケースはタカチの SW-65Gです。手乗りサイズ。ロッドアンテナが不釣り合いですね。

小型版・クローズアップ  ちゃんとボリュームもあります。画像ではよくわかりませんが、一応ステレオになっててスピーカーが2個あります。このサイズじゃほとんど意味ないけど。

小型版・内部  2V程度でも NS953Mが動いたので今回は昇圧回路無しで電池で直接駆動してます。そのかわり一つのポートで LED出力とスイッチ入力を兼用することができなくなったので、ごく普通に別ポートで制御してます。それ以外は同じなので回路図とか省略。

 →ファームウェア(2008.8.21)