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ゲームキャプチャーをタイマー録画対応してみた

2014.6.15


ゲームキャプチャーを Irシステム対応にする・システム図  うちでは CATVの録画視聴に PSXを使っていますが、もう10年近く前の機種ですのでいつ壊れても不思議ではありません。壊れる前に新しい機械をと思いましたが、なぜか「Irシステムの赤外線信号を変換すればタイマー録画機能のないゲームキャプチャーが代わりに使えないか」と余計なことを思いついてしまいました。

 Irシステムとは少し前の CATVチューナーなどに搭載された機能で、タイマー録画予約する際に「ビデオ連動」指定しておくと、予約時間になったら赤外線リモコン信号を出してビデオ機器を ON/録画状態にするというものです。はっきり言ってレガシーな機能です。

 もちろん、このリモコン信号にゲームチャプチャーが対応しているはずはありませんが、赤外線リモコンの信号をマイコンで解析して適当にボタン操作してやればなんとかなりそう、ということで作ってみました。

 こちらは最初に作った基板。ATtiny2313と三端子レギュレータ、赤外線受光モジュールなどが載っています。ゲームキャプチャーの回路に悪影響を与えないように、ボタン操作や LED状態の読み取りには念の為フォトカプラを使っています。

自作簡易ロジアナで赤外線リモコン受信基板のデバッグ中  リモコン信号確認中。ロジアナは自作品。

 ゲームキャプチャーの基板上に載せてみた図。ゲームキャプチャーは AVerMediaの AVT-C281Lというヤツです。基本的にゲーム機につなぎ、ボタンを押すだけで USBストレージや内蔵 HDDに MP4でプレイ画像が録画できるというものです。うちの場合は CATVチューナーに D端子出力があるのでそこにつなぎます。

 AVT-C281Lはケース内部に余裕があるので組み込みは楽ちん。

 最初に作った基板は MCU(ATtiny2313)のメモリーが少なく(2KB)、いろいろやってるうちに足りなくなったので ATmega88(メモリー8KB)で作りなおしました。また、赤外線の受信だけでなく、送信もできるようにしました。

 新基板のクローズアップ。

 背面。基板の上の黒いのが赤外線受光モジュール。その下のケーブルは CATVチューナーへの赤外線出力の為のコードです。

 何故に CATVチューナーへの赤外線出力があるのかというと今回使ったゲームキャプチャーのバグのような仕様対応の為です。このキャプチャーは録画終了時に CATVチューナーからの映像信号が無くなるとフリーズしてしまいます。これを避けるために録画終了から数秒後にCATVチューナーに向けて赤外線リモコン信号で「電源ON」をしてやります。数秒間は映像信号が途切れますが、そのくらいであれば問題は起きないようです。

 これが無くても CATVの録画予約の直後に連続して更に視聴予約を入れることで回避する方法もあるのですが、1件の予約をする為に2件分の予約をするのが面倒だったので。

 ちなみに AVR-C281Lは起動に時間がかかるので録画予約は1分前にセットする必要があります。ボタンの操作タイミングも起動時間に合わせて遅らせてやる必要があります。ボタン操作を1回で認識しないこともあるので LEDを監視し、反応が無いなら再度ボタン操作する、などの処理も必要です。

 CATVチューナー向けの赤外線LED。プラ板の根本にネオジム磁石をつけてあるのでチューナーの天板などに貼り付けられます。

 そんなわけでゲームキャプチャーでタイマー録画ができるようになりました。そこそこ使えますが、「録画しながら再生」ができないので時差視聴や録画中に別の録画を見る、ということができません。こればかりはどうしようもありません。

 →回路図(PDF)
 →ファームウェア(2014.9.9)


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