KTR-10 送信基板の作り方


2023.7.24
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部品表


部品番号型番・値備考
コンデンサ
C1100uF 16V高周波特性の良いものでないと出力が安定しないことがあります
場合によっては 1μFのセラミックコンデンサをパラってください
C21uF
C31uF
C410pF C0G必ず温度補償されたものを使ってください
C50.1uF
C61uF
C7100pF C0G
C8100pF C0G
C9100pF C0G
C101000pF C0G
C110.01uF C0G
C120.1uF
C130.1uF
C140.1uF
C15100pF C0G
C160.1uF
C171uF
C181uF
C19470pF C0G
C201uF
C211uF
C22470pF C0G
抵抗
R110kΩ実装済み
R210kΩ
R3100kΩ
R410Ω
R5100kΩ
R610kΩ
R710kΩ
R810Ω
R9100Ω
R1010Ω
R1110Ω
R1210Ω
R133.3kΩ
R14
R153.3kΩ
R1610kΩ
R1710kΩ
R183.3kΩ
R1910kΩ
R2010kΩ
R2110kΩ
R22100kΩ
R23100kΩ
R24100kΩ
VR110kΩ半固定抵抗
VR210kΩ半固定抵抗
コネクタ
CN1ピンヘッダ 1x6受信基板コネクタ
CN2ピンヘッダ 1x2PLL入力コネクタ
CN3SMAコネクタアンテナコネクタ
CN4ピンヘッダ 1x3受信出力コネクタ
CN5ピンヘッダ 1x3マイクコネクタ
半導体
D11N4148
IC1LM2950G-3.3
IC2NJM2747D
TR1DTC143
TR2SSM3J332RLF実装済み
TR3BFQ19S実装済み
TR4BFQ19S実装済み
その他
FB1BLM21PG331SN実装済み
FB2BLM21PG331SN実装済み
L1T-37-6手巻きで製作する
L2T-37-6手巻きで製作する
RY1EA2-12NU12Vリレー
T15943000201手巻きで製作する
T25943000201手巻きで製作する
TC120pFトリマーコンデンサ
基板 KTR-10-TXプリント基板
0.2mm ポリウレタン線T1, T2用
0.4mm ポリウレタン線L1, L2用
0.15uH x2KTR-10 コントロール・PLL基板 LPF用
47pF x2KTR-10 コントロール・PLL基板 LPF用
100pF C0GKTR-10 コントロール・PLL基板 LPF用
0.01uF C0GKTR-10 コントロール・PLL基板用
CN4, CN1 受信基板との接続用コネクタ2x3, 2x6 ピンソケット
スペーサーセット作業用

回路図

→KTR-10 送信基板回路図(PDF)

基板パターン

基板の作り方(例)

基板の表側と裏側。キットには1枚だけ入っています。表面実装部品は実装済みで提供されます。

基板は共晶ハンダでメッキされています。ハンダは共晶ハンダをお使いください。

RY1 リレーと IC2をハンダづけします。ICは当然ですが、リレーにも向きがありますので注意してください。シルク印刷とリレーに縦線があるのでそれを合わせるようにします。

作業しやすいようにスペーサーを表側に取り付けます。

コネクタをつけます。落ちないよう、マスキングテープで固定してからハンダづけします。

CN5もつけるのですが、画像では忘れていますね。

CN3 SMAコネクタを取り付けます。これも落ちないようにマスキングテープ固定してハンダづけします。

TC1 トリマーコンデンサを取り付けます。これも同様に。

VR1, VR2 半固定抵抗をハンダづけします。これらは基板に挿入した後、足を少し広げれば落ちないのでそのままハンダづけすればいいでしょう。

画像ではいつの間にか CN5がついています。

C1, D1, TR1, IC1 をハンダづけします。それぞれ向きがあるので注意。

抵抗をハンダづけします。

コンデンサをハンダづけします。

コンデンサを全部挿入した後の裏面がこの状態です。さすがにやりにくいので何回かに分けた方がいいと思います。

L1, L2, T1, T2 を作ります。これらは作業者自身が手巻きで作ります

自分で作ったインダクタとトランスをハンダづけします。これらは基板から少し浮かせた状態にしてください。基板と密着するとそこがコンデンサになってしまって特性が悪化するかもしれません。

インダクタとトランスは基板とは接触させず、少し浮いた状態にしてください。もちろん、他の部品とも接触しないようにします。

インダクタとトランスはそのままではしばらくすると振動で根本から折れたりするので、動作確認してある程度調整が済んだらホットボンドなどで固定するのがいいでしょう。

基板上の部品が全部つきました。

KTR-10 コントロール・PLL基板の CLK1 〜 PLL1 の間に LPF回路を作成します。

→KTR-10 送信基板用フィルタ回路図(PDF)

基板の外部配線。KTR-10 コントロール・PLL基板、及び、KTR-10 受信基板と配線します。

受信基板とぴったりくっついて並べると相対する位置にコネクタが来ます。その間をつなぎます。ピンの間隔が 2.54mmになるように作られていますので、2列ピンソケットの奇数ピンと偶数ピンをショートした物を使います。

マイクの配線は使うものに合わせた配線になります。↓こちらを参考にしてください。

→KTR-10 送信基板 外部配線図(PDF)

マイクは ECM(エレクトレットコンデンサーマイク)を使うことが前提になっています。ダイナミックマイクを使う場合はマイクとの間に電解コンデンサ等を入れてください。

PTT動作(送信回路ON)は初期状態では動作禁止になっています。有効にするには初期設定が必要です。パネルの SW1(Menu/Esc)を押してメニューモードで「Set PTT Volt」を選び、PTTボタンを押しながら SW4(Enter)を押すことで PTT ON時の A/D電圧を記憶します。メニューモードを抜けて以降、PTTを押すと送信モードになります。

→KTR-10 パネル操作説明

反対側から。

調整

→KTR-10 送信基板調整方法

T1, T2 トランスの作り方

フェライトコア 5943000201と 0.2mm前後のポリウレタン線、約20cm x3本を使います。5943000201の代わりに FT-37-43でもいいでしょう。

3本を撚り合わせて「トリファイラー巻き」をします。手で撚り合わせてもいいのですが、ここでは家庭用の小型モータードライバーにドリルチャックをつけてやる方法を紹介します。

なお、あくまでも使うのは小型のモータードライバーや低速小型のドリルです。実務用の強力なものは危ないので使わないでください。

3本を少し撚り合わせてドリルチャックで咬んで固定します。

線の反対側の先端部分をつまんで軽く引っ張った状態でドライバーを回します。

回転中も軽く引っ張った状態を維持します。

こんな感じで撚り合わさった状態になったらOK。巻きがゆるいとバランスが崩れて特性が悪くなるかもしれません。

フェライトコアに巻きます。まずは 2〜3cmを下から通して手前にもってきます。これで1回目。

以降、長い方を手前から奥に入れて巻いていきます。線が擦れて傷がつかないよう、しかし、緩みもできるだけ無いように慎重に。計10回巻きます。

15〜20mm程度を残して余分な線をカットします。

線をほぐして3本にします。

両側をほぐします。

線の先端を溶かしたハンダにつける方法で被覆を溶かします。ここでは導通を調べるだけなので少しだけでいいです。

テスターで導通状態を見て3本の対応を確認します。

3本をこんな位置関係になるようにします。

中央の Bと Cを撚り合わせます。

こんな感じの位置関係になるようにします。

5〜8mmくらいになるように切り揃えて今度は根本近くまで被覆を溶かします。

基板に取り付ける前にもう一度導通を調べるといいでしょう。

この手順でもう一つ作ります。

L1, L2 インダクタの作り方

T-37-6 ダストコアと 0.4mmくらいのポリウレタン線、約25cmを使います。

2、3cmを奥から手前に通します。これが1回目。

以降、長い方を手前から奥に通して計15回巻きます。線と線が触れないように注意します。

5〜8mm程度残して不要な線をカットします。

溶かしたハンダにつけて被覆を溶かします。線が太いと被覆も厚いらしく、溶けにくかったりしますので慎重に。

この手順で同じものをもう一つ作ります。


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