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コカ・コーラ R2-D2ラジオの互換基板を作って修理

2018.10.28

映画「スター・ウォーズ」の初公開時時にコカ・コーラの懸賞で当てた R2-D2型ラジオがうちにあります。と言っても当てたのは弟なんですが。「開運!なんでも鑑定団」では8万円の値がついたらしいですが、うちのは箱も無く、小キズがあちこににあって紫外線で茶色く変色しているという、とても状態の悪いものです。更にラジオが鳴らなくなっています。このラジオを元通り鳴るようにしてみました。

分解した中身。

昔ながらのベークライトの AMラジオ基板です。たぶん、オーソドックスな7石スーパーヘテロダインラジオ。説明書には回路図も載っているようですが、紛失しているので。

片面基板です。実は十年ほど前にも修理を試みたのですが、うまくいきませんでした。裏面についてるコンデンサはその名残り。

こちらが新しく作った基板。トランジスタではなく、LA1600というアナログICを使っています。このICは単体で AMラジオのほとんどの部分を構成できる優れものですが、生産中止で今後は入手しにくくなってくると思います。最近は DSPを用いたデジタルラジオチップがあり、実はそちらを使った方が楽なのですが、今回はあえてアナログICを使ってみました。オーディオアンプも TA7368Pという少々古いICを使いました。こちらはまだ入手が容易です。

R2-D2ラジオには頭部に LEDがあり、音声に応じて点滅するようになっていてこれを再現する必要があります。適当に考えて基板を作りましたが、うまくいかなかったので回路を追加してあります。あと、ボリュームの端子の配線ミスとかあったので修正。

回路は LED点滅回路以外はデータシートの回路そのままです。ただし、とても異常発振しやすいのでパスコンを追加し、発振コイルの所の 100kΩを 47kΩにしてあります。

→回路図(PDF)

基板をボディに組み込んだ状態。寸法を合わせてあるのでピッタリです。

背中の内部。緑色の基板が入ってます。

復活〜。夜間は海外の放送も入るので以前と同様の感度が出ていると思います。セラミックフィルタが追加してあるので混信に強くなったかも。LEDの点滅具合は前とはちょっと変わりました。

こういう AMアナログスーパーラジオの場合、難しいのが調整です。既存の放送を聞きながら調整するのはなかなか難儀です。調整箇所は4つしか無いのに相互に影響するのであちらを立てればこちらが立たず、結局2〜3時間かかりました。AMトランスミッタでも作っておけばよかったかな。

分解方法

分解方法を書いておきます。

底面のネジ4本を外します。

フック等も無く、あっさり外れます。スピーカーのリード線を傷つけないように注意。

頭を左向きに90度回します。

すると外れます。こちらにも LEDのリード線があるので傷めないように。

ここにもネジがあります。リード線に注意して外します。

特にフックも無いのでスムーズに外れますが、リード線があるので慎重に。

基板はバーアンテナの下のフックとネジ1本で固定されています。

ハンダづけ前の生基板をつけてみたところ。


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