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50MHz AM QRPpトランシーバーキットを開発中です。このページは開発中の画像などを掲載します。ハムフェア2023で販売予定(実費配布)ですが、開発中のバージョンの為、実際のキットとは異なる部分もあったりしますがご了承ください。
まずは制御・PLL基板と操作パネル基板。簡単な自作キットにしたいというのもある一方、ある程度の実用性も欲しい。また、自作するような方はいろいろ改造もしたかったりするもの。
なので Arduinoマイコンと Si5351Aを使ったPLLコントローラとしました。ロータリーエンコーダをグリグリ回して周波数変更できます。液晶で周波数はもちろん、電源電圧とシグナルの強度(RSSI)を表示します。ボタン操作で周波数ステップを切り替えたりオートスケルチ機能も実装済み。
Arduino(互換)基板で制御します。サンプルとして 50MHzトランシーバーのコードを書き込んで販売予定。ソースコードも公開します。Arduinoであればソースをいじったりするのも簡単でしょう。50MHzではなく、他のバンドや短波ラジオにするなどのことも。
Si5351Aは矩形波出力なので LPFやアッテネータを追加しやすいようなユニバーサルエリアをつけておきました。
こちらは開発中の受信基板と送信基板を追加してトランシーバー構成にした図。
動作中の液晶パネルはこんな感じ。NJM2552Vの RSSI出力電圧からシグナル強度を表示します。
また、ボタン操作で各種設定もできるようになっています。PLL発振周波数が 1Hzの単位で操作できるので水晶の誤差の補正もソフトウェアで対処します。また、IF周波数を変更することも可能になっています。「450kHzのセラミックフィルタを買ってしまった」としても IF周波数を変えれば使えます。10.7MHz等にもできます。(もちろん、受信回路は改造するか新規に作る必要はありますが。)
受信基板と送信基板は別れています。受信部分だけ作ったりラジオにする(要改造)などの場合は送信基板は無くても可。
受信チップは NJM2552Vを使用。セラミックフィルタを用いたシングルスーパーです。開発中の基板では NJM2552V単体では感度が不足するかと思って拡張用の RFアンプ回路をつけておいたのですが、十分な感度があるようなので販売版では省略します。そのかわり基板の外に RFアンプをつけたりダブルスーパーヘテロダインに改造しやすいようなコネクタ・予備ランドをつけます。455kHz IFのシングルスーパーヘテロダインは確実にイメージが出ます。通常の使用ではあまり問題ないとは思いますが。
送信回路は DTR-20と同様の NFB付きベース変調です。ひと味違った変調をお楽しみください。コイルとトランス合計5つは自分で巻くことになります。今のところ出力は 100mWといったところ。ちゃんと作ればスプリアス基準は楽々クリアできると思います。
販売物では表面実装部品は最低限にし、実装済みの状態となると思います。なので DIP部品のみをハンダづけしてやれば完成するはず。
以下は試作の結果から決めた量産(?)1次バージョンの基板の回路図と基板パターン図です。多少の変更もあるかもしれませんが、基本的にこんな感じということで。
裏面に抵抗やコンデンサ、ロータリーエンコーダを取り付けます。この基板の幅がちょうど 100mmになります。
ロータリーエンコーダのノブは 10個確保したので初回は付属できると思います。
→KTR-10 パネル基板回路図(PDF)
キットには表面実装部品は実装済みで提供する予定です。また、Arduinoには 50MHz AMトランシーバー用のスケッチを書き込み済み。
電源はキットには付属しないのでご用意ください。安定化されたノイズの無いものを推奨しますが、昨今はそうも言ってられないところもあるのでコモンモードチョーク・ノイズフィルタを入れてあります。
T1は手巻きのトランスです。小さいのでちょっと難易度が高いかも。
点線内の部品はオプションで、通常は部品実装しません。RFアンプを追加したりダブルスーパーヘテロダインに改造する時に利用します。セラミックフィルタは以下のものが使えるように余分なランドを追加してあります。
・LT455xU
・LTM455IW(穴位置が少しずれていますが入ります)
・LT455IW
・CFW455G
・CFU455x
キットには CFW455G(±4.5kHz)を付属予定です。50MHz AMならこれで十分でしょう。改造して 7MHzで使う、などという場合はもっと狭いものにした方がいいと思いますが。
スピーカーは付属しませんのでご用意ください。8Ωで Φ50mmくらいの物がいいと思います。
→KTR-10 受信基板回路図(PDF)
トランスは試作より1つ減らしてあり、コイルと合わせて4個を手巻きすることになります。
マイクはコンデンサーマイクが前提の回路になっているので、ダイナミックマイクを使う場合はコンデンサを入れてください。PTTはコントロール基板の A/Dコンバータで電圧を読み込んで判断します。メーカーごとに電圧が違うと思いますが、液晶の設定で変更できるようになっています。マイク及びマイクに合ったコネクターや配線材は製作者の方がご用意ください。
QRPpなのでむしろ ALC付きのマイクアンプ(NJM2783V)を搭載したかったところですが、部品数が増えるのでオペアンプによるマイクアンプのみとしました。簡単ながら約3kHzのLPF回路になっています。
ファイナル(しか無いけど)は BFQ19S x2です。現行、MOUSERで購入できて比較的安価なので。わたしがやった限りでは NFB付きベース変調は fTが GHzオーダーのトランジスタでないと出力があまり出ません。その一方で VCEOが低いのばかりだし。低い電圧で使えばいいのですが、今回のキットは 12V電源ということにしたので。2SC4703でも動くとは思いますが、VCEOが 12Vなので余裕が無いと思われ。
出力はやはり AM 100mWですね。そのかわりちゃんと調整すればスプリアス規制は楽々クリアできるはず。変調音はベース変調ながらフィードバックがかかってるので綺麗です。
→KTR-10 送信基板回路図(PDF)