Top Page Index About Link Mail Form このページの応用機器製作します

SEGA・ビジュアルメモリに MP3プレーヤーを組み込んでみた

2012.6.12

→青春のオールナイトニッポン・クーガ2200に FMラジオを組み込む 2012年版
→タッチパネル液晶付き FM/MP3プレーヤー
→リメイク版・タッチパネル液晶付き FM/MP3プレーヤー


概要

 ビジュアルメモリに Willcomストラップフォンを組み込んだ人がいたので、そのアイディアを頂戴して MP3プレーヤーを組み込んでみました。と言っても MP3プレーヤーの回路は自作して前面のボタンできっちり動作するようにします。

ケースと旧基板、新基板  ビジュアルメモリのオリジナル基板とケース、そして今回製作した基板です。オリジナルの基板の寸法図があるわけじゃないので、実物をノギスで測って作ります。なので、穴位置とか微妙にずれていたりしますが、なんとかなったようです。

基板開発中  基板を製作してファームウェアを開発中の図。液晶は横置きです。いつものべつやく神を表示させてます。色のバランスが比較的良くなっていますが、これは液晶の背面のプラ板を剥がして、代わりに黄色のカッティングシートを貼りつけたプラ板と交換した為。強すぎる青が抑えられています。

開発中の基板をケースに組み込んでみた  ケースに 入れてみました。スピーカー、リチウムイオン電池共々、きっちり収まりました。けど、液晶が偏っています。液晶は上ケースにピッタリ収まった状態なのでずらせません。

 ストラップはこのビジュアルメモリをヤフオクで落とした時についてきた物なので気にするな。

曲名表示をしてみた  曲名表示をしてみた図。液晶の偏りを目立たせないように背景を黒だけにし、上と左各々8ドットづつを使わないで表示させます。まあ、こんなもんか。液晶右側がテカるので後で黒の薄いプラ板で覆うことにします。

内部・基板背面側  ケースを開けたところ。以前あった圧電素子とコイン電池の格納スペースを取り去り、代わりにスピーカーと 400mAhのリチウムイオン電池を収めています。

内部・基板表面側  表側の内部。液晶の下に MCUと MP3デコーダがあります。

上部のヘッドフォンジャックと microSDカードスロット、充電用の microUSBコネクタ  上部。ヘッドフォンジャックと microSDカードスロット、microUSBコネクタがあります。リチウムイオン電池は microUSBコネクタで充電します。当然、専用充電ICを搭載しています。microUSBコネクタとヘッドフォンジャックの間には充電インジケータとしての LEDもあります。

手に持った様子  そんなわけでビジュアルメモリが MP3プレーヤーとして生まれ変わりました。

素のストラップをつけてみた  素のストラップをつけてみた。

動画

 実際の動作の様子です。今のところ、

だけです。

技術的な内容

 →回路図

 MCUは使い慣れた AVR ATmega1284pを使っています。ブートローダ自体にファームウェアの自己書き換え機能を持たせたので、microSDカードにファームウェアのバイナリを入れ、MODEボタンを押しながら SLEEPを押して電源を入れるとファームウェアを自己書き換えをします。通常は専用プログラマ不要。

 MP3デコーダは VS1053bを使っているので MP3の他に Oggなども再生可能なはずですが、ファームウェア側では完全には対応していません。そのうちにやるかも。

 シリアルフラッシュROMに 12, 14, 16ドットの漢字フォントデータ、UNICODE変換テーブルを格納しています。

 オリジナルのボタン電池では容量が足りないのでリチウムイオン電池を使っています。誤った充電をすると火を吹きかねないので専用充電LSIを使っています。

 リチウムイオン電池を使っていても 400mAhしかないので、回路の 3.0V安定化に三端子レギュレータではなく DC/DCコンバータを使っています。これで多少は効率UP。

主要LSI MCU : ATmega1284p
MP3デコーダ : VS1053b
スピーカーアンプ : PAM8303D
シリアルフラッシュROM : SST25VF032B
リチウムイオン電池充電IC : BQ24090
DC/DCコンバータ : TPS62050
液晶 1.44inch 65Kカラー ZY-FGD1442701V1
バッテリー 400mAh リチウムイオン電池
サイズ オリジナルのビジュアルメモリと同じ
重量 : 51.7g

 →ファームウェアソース Version 1.0.0 (BSD Lisence)

 ファームウェアのソースです。ソフトウェア的にはあまり褒められたものじゃないので参考程度に。デバイスの使い方とかについては参考になるかも。ライセンスは基本的に BSDライセンス扱いでかまいません。ChaNさんの FatFsTJpgDecを含んでいます。

 →部品表(CSV)

 →フォントデータ・作成ツール

 上記画像のフォントはパソコン(X68030)から吸い出したフォントを利用しているので再配布できません。それ故、東雲フォント(FONTX2版)に置き換えたものを公開します。参考として作成用ツールのソースも入れておきます。VS1053のパッチデータも必要になったりしますが、使ってません。それからこの中の UNICODE.TBLはわたしが適当に作ったので、厳密には Shift_JISでも CP932でもないかもしれません。なにせ自分用の MP3プレーヤーの曲名表示用だったので適当です。

 リソースデータ・作成ツール:後日公開


→Indexへ