KTR-12 送信基板の作り方

2024.7.15

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部品表

購入時はこちらを利用すると便利かも。→KTR-12 セミキット購入用の部品表


部品番号型番・値備考
コンデンサ
C11uF
C2220uF 25VOSコンをお使いください
C31uF
C41uF
C547pF C0GC0G指定は温度補償型を使ってください
C6150pF C0G
C7150pF C0G
C868pF C0G
C91uF
C101uF
C111uF
C121000pF C0G
C130.1uF
C141000pF C0G
C151000pF C0G
C168pF C0G
C170.1uF
C180.01uF C0G
C191000pF C0G
C200.01uF C0G
C210.1uF
C220.1uF
C230.1uF
C241uF
C251uF
C26470pF
C271uF
C281uF
C29470pF
抵抗
R110kΩ
R222kΩ
R322kΩ
R43.3kΩ
R510kΩ
R650mΩ部品実装済み
R710kΩ
R83.3kΩ
R91kΩ
R10220Ω
R1110Ω
R123.3kΩ
R1310kΩ
R1410kΩ
R153.3kΩ
R1610kΩ
R1710kΩ
R1810kΩ
R19100kΩ
R20100kΩ
R21100kΩ
VR1100Ω 半固定抵抗
VR210kΩ 半固定抵抗
コネクタ
CN1ピンヘッダ 1x6
CN2ピンヘッダ 1x3
CN3SMA-J
CN4ピンヘッダ 1x3
CN5ピンヘッダ 1x3
半導体
D11N4148 スイッチングダイオード
TR1DTC143EL 抵抗入りトランジスタ
TR2MTP4835I3 Pch MOS FETVgs -3V以下で数A流せる Pch MOS FETなら大抵使えます
TR3AFT05MS004N RF MOS FET部品実装済み
IC1LM2950G-3.3 三端子レギュレータ
IC2INA181A1 電流検出IC部品実装済み
IC3NJM2747D オペアンプ
その他
L1インダクタ T-25-10手巻き 巻き数8回
L2インダクタ T-25-10手巻き 巻き数9回
L3インダクタ T-25-10手巻き 巻き数9回
L41uH
O1予備ランド 実装しません
RY1EA2-12NU 12Vリレー
T1トランス 5943000201手巻き 1次:10回 2次:4回
T2トランス 5943000201バイファイラー巻き 12回
TC160pF トリマー
TC260pF トリマー
FL1DSS1NB32A222Q55B EMIフィルター2200pF
FL2DSS1NB32A101Q55B EMIフィルター100pF
基板 KTR-12-TXプリント基板
0.2〜0.32mm ポリウレタン線手巻きインダクタやトランスに使います
受信基板との接続コネクタ2x3, 2x6 ピンソケット
スペーサーセット作業時に使用

回路図

→KTR-12 送信基板回路図(PDF)

基板パターン

基板の作り方(例)

基板の表側と裏側。キットには1枚だけ入っています。表面実装部品は実装済みで提供されます。

基板は共晶ハンダでメッキされています。ハンダは共晶ハンダをお使いください。

RY1 リレーと IC3をハンダづけします。ICは当然ですが、リレーにも向きがありますので注意してください。シルク印刷とリレーに縦線があるのでそれを合わせるようにします。

RY1EA2-12NU 12Vリレー
IC3NJM2747D オペアンプ

グランドのランドはハンダごての熱を奪われやすく、なかなかハンダが溶けなかったりします。余裕のあるハンダごてを使いましょう。ハンダミスの大半はグランドのランドがちゃんとついていないものです。

作業しやすいようにスペーサーを表側に取り付けます。

CN1と CN4を取り付けます。このコネクタは受信基板と接続する為のもので、傾いたり浮いたりしてつけてしまうとうまく接続できなくなります。慣れない方はマスキングテープなどで固定しつつハンダづけするといいでしょう。

CN11x6 ピンヘッダ
CN41x3 ピンヘッダ

ピンのうち1本だけ仮り付けし、傾いたり浮いたりしていないか確認します。

問題がなければ残りのピンをハンダづけ、仮り付けしたピンも付け直します。

CN2、CN5も同様に取り付けます。

CN21x2 ピンヘッダ
CN51x3 ピンヘッダ

CN3 SMAコネクタを取り付けます。SMAコネクタを使わずに直接同軸ケーブルを引き出す場合は後で 1.5D-2V等を取り付けてください。

部品面から抑えて浮かないようにしつつ、中心のピンをハンダづけします。

CN3SMAコネクタ

周りのグランドピンをハンダづけします。熱を奪われるので余裕のあるハンダごてでじっくり加熱してください。

TC1, TC2 トリマーコンデンサを取り付けます。向きがありますので注意してください。

TC160pF トリマーコンデンサ
TC260pF トリマーコンデンサ

VR1、VR2 半固定抵抗を取り付けます。VR1は 100Ω(101)、VR2は 10kΩ(103)ですので取り違えないように。

VR1100Ω 半固定抵抗
VR210kΩ 半固定抵抗

D1、C2を取り付けます。向きに注意。C2は OSコンデンサを使ってください。

D11N4148 スイッチングダイオード
C2220uF 25V OSコンデンサ

TR1、TR2、IC1を取り付けます。TR1と IC1は外形が同じなので取り違えないように。

TR1DTC143EL 抵抗入りトランジスタ
TR2MTP4835I3 Pch MOS FET
IC1LM2950G-3.3 三端子レギュレータ

FL1、FL2を取り付けます。FL1は 2200pF、FL2は 100pFです。FL1は 2200pFより大きくてもかまいませんが、FL2は 100pFにしてください。

FL1DSS1NB32A222Q55B EMI除去フィルタ
FL2DSS1NB32A101Q55B EMI除去フィルタ

L1 1μHを取り付けます。

L1AL0307-1R0K インダクタ 1μH

抵抗を取り付けます。R6は実装済みです。

R110kΩ
R222kΩ
R322kΩ
R43.3kΩ
R510kΩ
R650mΩ 実装済み
R710kΩ
R83.3kΩ
R91kΩ
R10220Ω
R1110Ω
R123.3kΩ
R1310kΩ
R1410kΩ
R153.3kΩ
R1610kΩ
R1710kΩ
R1810kΩ
R19100kΩ
R20100kΩ
R21100kΩ

残りのコンデンサを取り付けます。「C0G」指定のあるものは必ず温度補償型を使ってください。

C11μF
C2220μF 25V 取り付け済み
C31μF
C41μF
C547pF C0G
C6150pF C0G
C7150pF C0G
C868pF C0G
C91μF
C101μF
C111μF
C121000pF C0G
C130.1μF
C141000pF C0G
C151000pF C0G
C168pF C0G
C170.1μF
C180.01μF C0G
C191000pF C0G
C200.01μF C0G
C210.1μF
C220.1μF
C230.1μF
C241μF
C251μF
C26470pF
C271μF
C281μF
C29470pF

T1トランスを取り付けます。1次側と2次側を間違えないように。巻き始めと巻き終わりはどちらでもかまいません。

T1自作トランス 作り方はこちら

T2トランスを取り付けます。撚り合わせた方が TR3側になります。

T2自作トランス 作り方はこちら

巻き数が同じなので、反対側はどちらでもかまいません。

L1、L2、L3を取り付けます。L1は8回、L2と L3は9回巻きなので間違えないように。

L1自作インダクタ 8回巻き 作り方はこちら
L2自作インダクタ 9回巻き
L3自作インダクタ 9回巻き

送信基板はこれで完成。右上の「O1」には何もつけません。


コントローラ・PLL基板は CLK2・PLL2を使います。CLK2と PLL2を余ったリード線などでつなぎます。KTR-12の場合はここはショートするだけで部品は実装しません。

コントローラ・PLL基板の PLL2出力を送信基板の CN2につなぎます。

受信基板との連結コネクタを作り、受信基板と接続します。

コントロール・PLL基板と接続します。

→KTR-12 送信基板外部配線図(PDF)

→KTR-12 送信基板調整方法

トランス T1の作り方

0.2〜0.32mmのポリウレタン線を2本使います。1次側(巻き数の多い方)は 18cm、2次側(巻き数の少ない方)は 10cm使います。画像では1次側と2次側を区別しやすいように2次側の線を黒く塗ってあります。コア材は 5943000201もしくは FT-37-43を使います。

コア材5943000201 もしくは FT-37-43
1次側巻線0.2〜0.32mm ポリウレタン線 18cm
2次側巻線0.2〜0.32mm ポリウレタン線 10cm

1次側の線をコアの奥から手前に 2〜3cm程度通します。これが巻き数の1回目。

以降、長い方の線をコアの手前から奥に入れて巻いていきます。

巻線が重ならないようにしながら計10回巻きます。

1次側の線の上に重ねて2次側の線を巻いていきます。

2次側は計4回巻きます。1次側の線と2次側の線を取り違えないように注意してください。

画像のように左側に2次側、右側に1次側を引き出します。

1〜2cmくらいに切りそろえます。

被覆を溶かします。ポリウレタン線の被覆はハンダごてで溶けますが、ちょっと触ったぐらいでは溶けません。ハンダごてにハンダをたっぷり盛り、その中に線の切断面を突っ込んでじっくりと溶かします。その時の煙は吸わないように換気に注意。

T2トランスの作り方

0.2〜0.32mmのポリウレタン線、20cmを2本使います。コア材は 5943000201もしくは FT-37-43を使います。

コア材5943000201 もしくは FT-37-43
巻線0.2〜0.32mm ポリウレタン線 20cm x 2本

2本を撚り合わせて「バイファイラー巻き」をします。手で撚り合わせてもいいのですが、ここでは家庭用の小型モータードライバーにドリルチャックをつけてやる方法を紹介します。

なお、あくまでも使うのは小型のモータードライバーや低速小型のドリルです。実務用の強力なものは危ないので使わないでください。

2本を2〜3cm程度、手で撚り合わせます。

撚り合わせた部分をドリルのチャックに挟んで固定し、反対側の先端を手で掴みます。

線を軽く引っ張りながらドリルを回して撚り合わせます。こんな感じになれば OK。

コア材に巻いていきます。2〜3cm程度をコア材の奥から手前に通します。これが1回目。

以降、長い方を手前から奥に入れて巻いていきます。計12回巻きます。

3cm程度(ちょっと長めに)で切りそろえ、線をほぐします。

先端の被覆をハンダごてで溶かして剥きます。

テスターで導通を調べてこの画像の位置関係にします。

真ん中の Aと Bを撚り合わせます。

15mm程度に切って被覆を溶かします。

L1, L2, L3の作り方

0.26〜0.32mmのポリウレタン線を使います。コア材は T-25-10です。L1と L2, L3はコア材は同じですが巻数は異なります。1本は 12cmでもう2本は 13cmです。

コア材T-25-10 3個
L1用巻線0.26〜0.32mm ポリウレタン線 12cm
L2、L3用巻線0.26〜0.32mm ポリウレタン線 13cm x 2

ポリウレタン線を2〜3cm、コアの奥から手前に通します。これが1回目。

以降、長い方を手前から奥に入れて巻いていきます。L1は8回、L2と L3は9回巻きます。

巻き終わったら 10mmくらいで切って被覆を剥きます。

連結コネクタの作り方

受信基板と送信基板をつなぐコネクタを作ります。2列ピンソケットを切り出します。2x6と 2x3。

ピンソケット2x6 と 2x3に切り出す

ハンダづけ用の端子を半分程度に切ります。

片側を内側に曲げます。

反対側も曲げて重ねます。

手早くハンダづけします。


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